アフガーニーの思想的遺産を再考する

2025.06.20

日時 2025年7月13日(日)14:30–17:00
場所 東京大学駒場キャンパス、18号館4階コラボレーションルーム1
※人数把握のためこちらのグーグル・フォーム事前登録をお願いします。【申し込み期限:7月12日(土)24時まで】
参加費 無料
使用言語 英語
共催 科研費若手研究「近現代アラブ思想・文学における「共存」構想とその実践」(代表者:岡崎弘樹)、科研費研究基盤(C)「帝国主義批判・非戦の思想の形成と国際ネットワーク:「中東経験」に着目して」(代表者:栗田禎子)、グローバル地中海地域研究アジア・アフリカ言語文化研究所拠点
問い合わせ okazaki_hiroki[at]asia-u.ac.jp  [at]を@に変えてください。

【趣旨】

ジャマールッディーン・アフガーニー(1838/39-1897)は19世紀のイスラーム世界に多大な影響を及ぼした政治思想家として知られる。反帝国主義や汎イスラーム主義の提唱者として長らく理解されてきたが、近年ではエコロジーやその他の課題をめぐる見解についても考察が深まっている。このワークショップではカイロ大学文学部哲学科のカラム・アッバース氏を迎えつつ、日本の研究者とともに最新の研究成果に基づいて報告を行い、アフガーニーの思想的遺産の今日的意義についてディスカッションする。

【内容】

カラム・アッバース(カイロ大学)「アフガーニーにおけるエコロジー論」
栗田禎子(千葉大学)「アフガーニーによる戦争・人種主義批判」
岡崎弘樹(亜細亜大学)「両名の重要性:アフガーニーとアブドゥ」

司会:三原芳秋(東京大学)

【略歴】

カラム・アッバース Karam ABBAS
カイロ大学文学部哲学科講師。ハサン・ハナフィーに師事し、2012年に同科で博士号(哲学)を取得。トマス・アクィナスなど中世キリスト教神学・哲学ならびにアラブ近代思想を専門とする。近著に『近代アラブ思想と日常生活の課題』(2019)など。宗教と哲学、エコロジーに関する多数の論考・翻訳がある。ウード・ギター奏者でもあり、カイロ大学内で数々の音楽ワークショップを主催。

栗田禎子 Yoshiko KURITA
千葉大学大学院人文科学研究院・文学部教授。中東・北アフリカ近代史研究を専門とする。近著に『中東革命のゆくえ――現代史のなかの中東・世界・日本』(大月書店、2014年)、『歴史学が挑んだ課題』(共著、大月書店、2017年)、Ordinary Sudan 1505-2019 (De Gruyter, 2023) など。

岡崎弘樹 Hiroki OKAZAKI
亜細亜大学国際関係学部准教授。アラブ近現代思想ならびにシリア政治文化研究を専門とする。近著に『アラブ近代思想家の専制批判――オリエンタリズムと〈裏返しのオリエンタリズム〉の間』(東京大学出版会、2021年)、訳書にカースィム・アミーン『アラブの女性解放論』(共訳、法政大学出版局、2024年)など。

三原芳秋 Yoshiaki MIHARA
東京大学大学院総合文化研究科准教授。英語圏文学・文学理論を専門とする。近著に『文学理論の名著 50』(共編著、平凡社、2025年)、訳書にアミタヴ・ゴーシュ『大いなる錯乱』(共訳、以文社、2022年)など。